1.小堀権十郎筆 瀟湘八景 和歌幅
古筆了信箱書
本紙 縦 18.2㎝ 横 67.4㎝
舟よする浪に聲なきよるの雨を
篷よりくぐるしずくにぞしる
洞庭秋月
秋にすむ水すさまじくさよふけて
月をひたせる沖つしらなみ
遠寺晩鐘
暮かかるきりよりつたふかねの音に
おちかた人も道いそぐなり
遠浦帰帆
かぜむかふ雲のうきなみたつとみて
釣せぬさきにかえるふなびと
山市晴嵐
松たかき里よりうえのみねはれて
あらしにしずむやまもとの雲
漁村夕村
なみのいろはいりひのあとになをみえて
磯きはくらき木かくれの宿
江天暮雪
あしの葉にかくれるゆきもふかきえの
みきわの色はゆふべともなし
平沙落雁
まつあさる芦辺のともにさそわれて
空行かりもまたくだるなり
